◎病気に関するQ&A

このページではたんぽぽの相談窓口に寄せられたご質問の中から代表的なものを 個人名などを伏せてご紹介しています。 回答しているのはあくまでも体験者である たんぽぽの会員であって、医療の専門家ではありません。 医学的知識の提供ではなく、 婦人科疾患の体験者の立場から、患者自身にとって最善と思われる治療法を選択するための お手伝いをすることに主眼を置いてお答えしています。




Q1.
25歳の独身女性。生理不順で婦人科を受診して、子宮の内側と外側に一つず つ筋腫がみつかりました。 今まで全く気づかずに自覚症状なども無かったのでもの すごく驚きました。 今年の春には結婚が決まっているので、とても心配です。 先生 は「このまま筋腫を置いといて早いうちに子供を作って産んで下さい。」と言われた のですが、 筋腫を2つもそのままにして、赤ちゃんを授かる事が出来るんでしょうか?
A1.
一番のご心配は妊娠可能かどうか、ということですね? 筋腫があってもちゃんと妊娠して、しかも普通分娩で出産する人もいます。 けれど も誰もがそうできるとは限りません。それはやってみないと分らないのです。 筋腫が不妊の原因になるのは子宮の内側にかなり大きくでっぱったこぶができていた り、 子宮そのものが変形していたりして、受精卵が着床しにくい場合と、 子宮の外側に できた筋腫が卵管を圧迫していて、うまく卵を子宮に運べない場合などがあります。 また、着床がうまく行っても筋腫は妊娠時には胎児と一緒に大きくなることがありま すので、 できている場所によっては、流産につながることもありえます。 ただ、こう し たことが起こるかどうかは超音波などで見ただけで完全に予測することは困難です。
あなたが受診された先生は、このまま妊娠することを勧められたようですので、 おそらくそれほど激しい子宮の変形などがみられないのでしょう。 これまで避妊して こられたのであれば、まずは試してみる、というのは正しいと思います。 というのは、子宮を残して筋腫のこぶだけを取り除く手術もありますが、 開腹手術では術後に卵管等に癒着をおこす可能性もあり、 それが原因で不妊になることもあり ます。まだ25歳というお歳ですので、それほどあせらなくても少し時間をかけられる はずです。 逆にお若いということは核出術(こぶだけ取る手術)をおこなっても、 再発の可能性が高いということでもあります。 ですから、いきなり手術をするのでは なく、まずは今の状態で妊娠できるか様子を見るのがよいのではないでしょうか?
どうしても早く子供が欲しいのであれば、まず子宮卵管造影という検査を受けられて 、子宮内部と卵管に異常がないか確かめておく、 という手もあります。 それで明ら かな問題があれば、手術を考えてもいいかもしれません。 ただし、この検査は人に よっては相当な痛みを伴いますので、 どちらかといえばしばらく妊娠を試みられて 、 うまくいかないようであれば、 検査を受けるようにされたほうがいいかと思われ ます。
また不妊の原因には女性の側の問題だけでなく、男性側の問題も男女の相性の問題も あります。 不妊のカップルでも、女性に筋腫があるからといって必ずしもそれが 原因ではないことも多いのです。 不安から来るストレスもしばしば不妊の原因に なりますので、あまり今から心配しないで、 ゆったり構えて赤ちゃんを待った方が きっといい結果が出るのではないでしょうか?

 


Q2.
二人の子供を持つ42歳の女性です。貧血により婦人科を受診したところ、M RI検査の結果、 子宮筋腫(腺筋症併発の可能性もある)で全摘が妥当と診断されま した。大きさはこぶ し大だそうです。 来週中に手術の返事をしなければならないの ですが、全摘をすると老化(しみやしわが 増える)が早まったりすることは ないのでしょうか?更年期は普通の人と同じに訪れるのでしょうか? また、手術はせずに漢方などで対処することはできないのでしょうか?
A2.
貧血以外の自覚症状がないようですが、筋腫の大きさと、お二人お子さんが いらっしゃって今後、 妊娠の希望がないということで、全摘を勧められている印象を受 けました。 メールからは、貧血の原因が筋腫に起因するものかどうか、また、貧血の程度がどの 程度であるのかを察することができませんが、 貧血は筋腫に起因するものであると仮定してお返事させていただきます。
竹内理恵著『安心して治す子宮筋腫』には、手術を選択するポイントは、「子宮筋腫 があることによって、 どの程度の不都合があるのか」という点だ、と書いてあります 。 不都合とは、過多月経とそれに伴う貧血、疼痛、子宮が骨盤やまわりの臓器を圧迫しておこる腰痛や便秘、頻尿などです。 ですから、貧血の程度が重症な場合には、 重要なポイントになると思います。
子宮全摘術を行う場合、異常がなければ卵巣は残すのが原則です。子宮をとっても卵 巣の働きは変わりませんし、 閉経まで自分の卵巣で女性ホルモンをつくることができ るので、更年期は普通の人と同じように訪れますし、 老化が早まったりすることはな いというのが定説です。
漢方療法は、子宮筋腫自体を小さくするということは残念ながら殆どないようです。 また、副作用がないともいいきれませんが、主に痛みや過多月経、下腹部の膨満感といった、 自覚症状の緩和に効力を発揮するようです。漢方療法は婦人科領域では比較 的多く用いられていますし、 子宮筋腫に対して用いられる処方の多くは、健康保険 適用のものなので、婦人科で処方を受けることができます。 (保険適用にならないも のもあります。) また、自覚症状がひどくなくて、主に筋腫の大きさによって全摘の適応と 診断された人の中には、対症療法(生活、食事療法、漢方療法)を行って、経過観察中の方はたくさんおられます。
しかし、ある程度改善可能な場合、対症療法をして一時的によくなり、それをキープ できる場合もあれば、 またぶり返し全摘を再検討することになる、という場合もあり えます。 対症療法をして経過をみるのは有益なことではあるはずですが、たとえば この数年のご自分の健康状態やお仕事の都合、 ご家族の状況等から、もし全摘するなら 何時が都合がよい、といったことがあるなら、 そういうことも考慮されたほうがいいと思います。
腺筋症の疑いのある子宮筋腫ということですが、貧血に対する対症療法は なさったのでしょうか?重症なのか、 それともある程度、薬物療法で改善できる程度 なのか、 医師にお聞きになりましたか。もしも聞いていらっしゃらないなら確認して 、 その上で方針をお決めになってはいかがでしょうか。
いずれにしても、子宮筋腫は、ある程度経過観察ができる病気です。 もしも迷って おられるのでしたら、ご自分で納得がいく結論を出されてから手術の返事をなさった方が 良いのではないかと思います。

 

Q3.
不正出血とお腹の張りで、婦人科を受診したところ、子宮筋腫といわれまし た。 内診と超音波、MRIの結果によると、子宮の一番奥に大きさ2~3cmの 筋腫が2つあるそうです。 今後は3ヶ月ごとに検査をしながら、経過観察す ると言われました。 現在は出血を止めるためにホルモン薬を飲んでいますが、良性と悪性との違いは映像だけでわかるものなのでしょうか。 またこのところ帯下が多く、色(黄色っぽい)と少し匂いが気になります。筋腫のせ いで帯下にも異常はでるのでしょうか。 少し不安になっています。
A3.
一番のご心配は悪性腫瘍の可能性についてでしょうか。 子宮筋腫の場合、悪性で心配されるのは子宮肉腫です。手術をして組織を取って診断しないと確定診断はできませんが、 発症頻度は非常に低く(筋腫の100分の1以下)、血液検査や体重の 減少、腫瘍の急成長などといった要因を見ながら判断できるので、 (MRIでは超音 波よりかなりのところまでの判断も可能)、心配なさることはないと思います。
また、筋腫の位置ですが、子宮の一番奥というのは、 子宮の外側でしょうか、それとも内側なのでしょうか。 子宮筋腫と診断されてもその症状は大きさというよりも、筋腫と子宮内膜の位置関係 に大きく左右されます。 治療法もできている場所によって変わってきます。
一般的に子宮筋腫は、できる場所によって筋層内筋腫、漿膜下筋腫、粘膜下筋腫に分類されています。 特に、粘膜下筋腫の場合は、手術を選ぶ際もホルモン療法を選ぶ際 も、他の筋腫とは条件が異なりますので、 その点はご自身でも把握して置かれた方が よろしいかと思いますので、もしまだご存知でなければ、担当医にご確認下さい。
おりものが増えるのは、頚管の炎症を起こしているとか、筋腫分娩(粘膜下筋腫が 子宮口から飛び出してくるもの)があるとき、 便秘冷え性などで骨盤内鬱血がおき ているときなど、種々の原因があります。 ホルモン薬ではGnRHアゴニストでも 、ボンゾールでも副作用に帯下の増加というのがありますので、 もしホルモン薬使用開始後におりものが増えたなら、筋腫そのものが原因ではないと思われます。

 

Q4.
子宮筋腫との診断で子宮全摘を勧められています。病巣の位置と大きさは聞 いていません。 現在47歳で今後出産の予定はないので、全摘自体は構わないのですが、 医師から、 手術の切る方法でおなかから開くのと下からぬくのの2種類のうち、 どちらにするか 聞かれました。 2種類の方法の良い点と悪い点を教えて下さい。
A4.
筋腫の数が非常に多い場合、筋腫自体が非常に大きくて取り難い場合、また 筋腫ではなく、 腺筋症といって子宮全体が大きく腫れてしまう病気の場合は、 子宮全体を取り除く、子宮全摘術という方法をとることがあります。 これは妊娠 希望のある人には用いられませんが、あなたくらいの年齢の方だとよく勧められる 術式です。
お腹から開く、つまり開腹手術ではお腹の中を直接目で確認しながら手術できますので、一番安全で確実な方法です。 但し、お腹を大きく切りますから、回復に時間がか かります。お腹の中が空気に触れるので、切った後に癒着が起こる場合もあります。 癒着しやすいかどうかは体質によりますので、一概には言えません。
一方、下から取る全摘術は、膣式全摘術といい、お腹を切らないので、 回復が早く傷も残らないのが利点です。 ただし、自然分娩で子供を出産した経験があり、子宮と 他臓器との癒着がなく、 子宮自体の大きさも男性の握りこぶし以下である場合にのみ 、使える術式です。 医師が膣式手術に熟練していて信頼できる人であれば、身体への 負担は膣式のほうが軽くなります。 ただ、膣式の方が条件が限られているので、無理なくできるのかどうか、確認した方がいいでしょう。 開腹の場合も腟式の場合も、癒着などがない限り、少なくとも片方の卵巣は残すこと を医師に確認しておいたほうがいいでしょう。 両卵巣を摘出しますと、急な更年期障 害に悩まされるおそれがありますので。

 

Q5.
私は40歳、子供は一人。今、子宮内膜症、子宮筋腫、卵巣嚢腫の三つを併発 しているとのことで、子宮全摘、 右卵巣摘出の手術を促されています。 左卵巣 の大きさは野球のボール位、子宮筋腫は大きいということですが、正確な大きさ はわかりません。 貧血気味で生理痛はひどいほうだと思います。既にベッドも 確保していただいているのですが、 これまでに既に2回開腹手術の経験があるので、 これ以上切りたくないという気持ちがあり、 やはり女性としての自信が失われるよう な気もして、迷っています。担当の医師は信頼できるひとで、 私に判断を任せてくだ さったのですが、なかなかふんぎりがつきません。アドバイスをお願いします。
A5.
こういうときにはまず「どのようにすれば一番、自分がラクか」ということ を考えるのが大切だと思います。 まあ、卵巣の大きさがかなりあるようなので、 何の治療もせずに放っておくという選択肢は、主治医も選ばれないでしょうし、 私もおすすめできませんが。
貧血気味で生理痛はひどいほう……とおっしゃっておいでですが、貧血の程度や、 痛みのひどさがどのくらいなのかが問題になってきますね。 現状、症状があまりに もつらすぎて、もう逃げ出したいほどで、子供もこの先希望されないなら、 手術に 踏み切られてもいいのでは、と思えるし、逆に今よりも少し楽になるだけで十分と いうなら、 他の手段(ホルモン治療など。ホームページの治療法の欄もご参照 ください)だけでも 大丈夫のような気がします。
仮に症状がかなりひどいとしても、手術回避のためにホルモン治療などができるか どうか、 主治医に相談する価値はアリだと思いますよ。 私は卵巣チョコレートのう腫 (3~4センチほど)でしたが、 ホルモン治療でかなり縮みましたから、ある程度は有 効だと思います。 ただ、ホルモン剤は副作用がいろいろとあって、その出方にも、薬の 効き方にも個人差があるので、 メリット・デメリットを相談した上で、それよりは 手術しちゃったほうが話が早い、という結論になる場合もあるでしょうけどね。
そして、筋腫と内膜症、卵巣のう腫を併発されているので、どれがどれの症状かがわかりにくいのも少しやっかいですね。 貧血や生理痛も、筋腫が犯人なのか、内膜症が犯人なのか、卵巣が犯人なのか、 主治医もそのことは明確におっしゃってないようですから、一度、そのことを尋ねられ てもいいかもしれません。 それがわかれば、一番困る症状の原因になっているところ だけを攻める治療でもいいかなというアイデアが出てきます。
もしも、やっぱりホルモン治療や他の選択肢でも、よい結果が得られそうにない、手術しかない、 という主治医の判断が出て、それが納得できないなら、セカンド・ オピニオンを求められるのもいいですね。 今の主治医の方を信頼されておいでの ようですが、それはそれとして、他のドクターの意見というのも、案外と参考に なりますよ。
でも、再度申しますが、実際にご自分が病気のためにひどくつらいようなら(そして、もう妊娠を望んでいないなら)、 手術に踏み切られてもいいと思いますよ。
卵巣は片方取ってしまっても、ホルモンはきちんと正常に分泌されるし、子宮を取っても、日常生活から性生活まで、 ほとんど影響を受けないということです。 もちろん、子宮がなくなっても「女性」であることには変わりありません。
とにかく、どうすればご自身の生活の質がよくなるか、快適になるか、ということを 一番に重要視して、 納得できるまで主治医なりとご相談されてはいかがでしょう。最良の決断に落ちつけることを、お祈りしております。 お大事に。

 

Q6.
34歳、単身、出産経験はありません。下腹部にしこりを感じたので、昨年末に初めて近くの産婦人科で診察を受けました。 エコーの結果、筋腫と診断されました。その後、総合病院でMRIを受けたところ、子宮の両脇に子どもの拳大くらい の塊が2つ写っていました。総合病院からの返信を持って、初めの産婦人科へいくと、ホルモン療法を勧められました。 半年生理を止めて、筋腫を小さくします、という説明でした。
現在の自覚症状は、
・生理の時に下腹部がパンパンに張ってしまうこと
・生理痛
・鉄欠乏性貧血 血色素9.4程度
日常は、お腹が重い、という程度でそれほど我慢できない状態ではありません。 治療の手間を考えると、生理の時さえ我慢をすれば‥という気もします。
(1) 不正出血もなく、生理の時の出血もそれほど多くはないと思うのですが、 貧血なのはどうしてなのでしょう。
(2)ホルモン療法には、具体的にどんな副作用があるのでしょう。
(3)筋腫を持ったまま、これからを生活していけるものなのでしょうか。やはり、 絶対取った方がいいのでしょうか。 (取るとどう変わっていけるのでしょう)
(4)'患者の判断'に任せられた治療法に、どのように対処するべきでしょうか。
A6.
(1)出血の多さについては、レバーのような塊がでるようなら、結構多い のかもしれません。 月経時の出血が原因の貧血かどうか確認する一つの方法は、ご自 分で生理用ナプキンの重さをはかることです。 新品のナプキンの重さを測っておいて、 使用後のナプキンをビニール 袋に入れておいて毎日まとめて測り、 新品のナプキンの 重さを引いた分で大体何グラムの出血があったかわかります。
(封筒の重さをはかるための小さな秤でその都度測る手もあります。 外出先や職場 などではこのほうが便利です)。 ちょっと抵抗感があるかも知れませんが、これで1周期分の月経血の総量が400g以上あるようだったら、 それが原因の貧血の可能性が 高いですね。そうでなければ、貧血の原因は他にあるのかも知れませんので、それは別に検査が必要です。
(2)ホルモン療法はどんな薬を使うかで副作用の出方は違いますし、個人差もかな りあります。大きく分けると頭痛や吐き気、 肩こりといった自覚症状と、骨量の減少のような自分では直接感じられないものとがあり、 後者はほとんどすべての人に多かれ少なかれ起こるものですから、もともと骨量が少ない人は気をつけてなくてはいけません。
また、重篤な副作用としては薬によっては血栓症や肝機能障害などもありますので、 現在肝臓や心臓の病気を持っている場合はかならず医師に話しておく必要があります。
詳しくはたんぽぽのホームページのホルモン療法の項を参照して下さい。 ただ、ホルモン療法はあくまでも一時しのぎです。6ヵ月以上の連続使用はできませんから、 34歳の方が閉経までホルモン療法でな んとか逃げ切るということはできません。 薬でいったんは筋腫は小さくなりますが、薬を止めればまた元の大きさに戻ることが多いのです。
(3)筋腫を持ったまま生活していけるかどうか、ということですが、筋腫はあくまでも良性疾患ですから、 これだけが原因で死に至ることは絶対にありません。ただ、筋腫起因の出血で貧血がひどい場合とか、 筋腫が大きくなりすぎて周囲の臓器を圧迫したりとかすると、確かに問題が出てきます。 ただ、そういった症 状がない場合は、たんぽぽでもかなり大きな筋腫を持っていて、普通に生活している方もたくさんおられます。
また、確かに、核出しても生理痛は解決するとは限りませんし、貧血も筋腫起因でな ければ改善はみられないかもしれません。 でも、もし過多月経があるならば、これは核出手術で改善が期待できるだろうと思いますので、 そのことも検討してみる余地があるでしょう。
(4)「'患者の判断'に任せられた治療法」ということですが、まずは患者に任せられるくらいの病気なのだ、 という認識を持つべきではないでしょうか。 ゆっくり情 報収集をして十分に納得行くまで考えて大丈夫だということです。 あなたの年齢では 、閉経までまだかなりありますから、確かに筋腫はこれからも育つ可能性が高く、 いつかは手術等を考えざるを得なくなるかもしれませんが、自覚症状がさほどひどくないというお話から考えますと、 貧血が筋腫起因のものでないことがはっきりわかれば、取りたてて急いで手術やホルモン療法を選ばなくとも、 定期的に経過観察をして筋腫とつきあっていくことも可能だろうと思います。


Q7.
私は現在24歳です。ここ1年以内で以下のような症状が感じられるようになりました。 最初は年のせいで、体質が変わったのかと思ってたのですが、ある本を見たところ、 自分と同じ症状が出ていて不安になりました。
(1)いままで、生理痛はなかったのですが、1年ほど前から、痛む様になった。 同じ時期から生理と関係無い時に、突然激しい腹痛を起こし、 横になるとおさまるが立っていられない程の痛みを感じるようになった。
(2)ここ半年ぐらい前から、生理時(1~3日目ぐらい)に、レバー状の塊が 見られるようになった。
(3)いままでのおりものは、透明・白だったが、時折、黄色っぽいおりものが出るようになった。
(4)半年前ぐらいから、性交時に痛みを感じる時がある。ずっと痛みがある訳ではなく、全く感じない時もあるし、 ふと感じる痛みなので、自分でもよく解らない。
以上の症状です。筋腫・内膜症どちらかになってるのでしょうか? 筋腫でよくある症状としての月経過多は、特にありません。 ある解説で、「筋腫は4人に1人・内膜症は10人に1人に発生してるポピュラーな疾患である」 とありましたが、 その原因はなんなのでしょうか?
いずれにせよ、1度きちんと病院で見てもらう予定ですが、その前にある程度のアドバイスを 頂ければと、思っております。 よろしくお願い致します。
A7.
ここ1年くらいで急に生理痛が出てきたとのこと。ご心配ですね。 まずは、やはり婦人科で診察を受けることをお勧めします。
婦人科を訪れるのには、最初はちょっぴり勇気がいりますが、大丈夫!
アメリカでは、性交渉を持つ女性は誰でも、何も症状がなくても1年に1回くらい定期的に婦人科の診察を受けるのが当たり前に なっている。という話を聞いたことがあります。 日本はまだまだそこまで行っていない感じですが、まずは、気軽に定期検診でも受けるように行ってみては、如何でしょうか?
その際、効率的な質問ができるように、今回のご質問をメモして行くのも良いかもしれませんね。 症状について気が付いたことをお話します。
(1)「立っていられない程の痛み」、辛いですね。 子宮筋腫や子宮内膜症が発覚したきっかけとしてそれまでなかった生理痛が起った、という事はよくあるように思われます。 生理時以外の痛み、というのもたんぽぽの会員の多くが 経験しています。 特に排卵時に腹痛が起きる「排卵痛」、生理の前1週間くらいの間で下腹部の痛みを訴える人は多いようです。 また、腸の中をガスや便が通った時に起る「排便痛」、 お話にもあった「性交痛」は、 子宮内膜症に特有の痛みとされていますが、 筋腫のみがある方でもこれらの痛みを感じている方はいらっしゃいます。
御自身の腹痛がどんな時に起るのかよく観察して、医師にその旨伝えるのは、大切なことです。 いずれにしても「立っていられない程の痛み」は、何とか改善させたいですね。
(2)月経の血液がレバー状に固まるのはやはり月経量が多いのかもしれません。 月経の血液がケガなどの出血と違って固まらないのは、ある酵素が血液を固まらせないように 作用しているからです。 月経血がレバー状に固まってしまうのは、この酵素の生産が間に合わないからです。 御自身ではあまり自覚していらっしゃらないようですが、ひょっとすると月経量は多いかもしれません。
(3)おりものが増える、と言うのは子宮筋腫の症状の1つですが、色が変わる、というのはあまり聞いたことがありません。 他の疾患のことも考えられますので、婦人科の診察の際に、かならず、医師に伝えた方がよいと思います。
(4)の性交痛については、(1)をご参照下さいね。
これだけで筋腫や内膜症だと判断することはできません。 他の疾患である可能性もありますから、婦人科で診察を受けて、ハッキリと診断してもらって下さい。
筋腫や内膜症になる原因ですが、エストロゲンという女性ホルモンが関係していることは解っているのですが、 ハッキリとした原因というのはまだ解っていません。食生活、ライフスタイルの変化、 ストレスなど要因はいろいろあるようなのですが、「これ!」という原因はまだ解っていないようです。 とにかく、1度、婦人科での診察をお勧めします。まず、問診から始まり内診を行うと思います。 その結果によって、エコー(超音波検査)、血液検査(腫瘍マーカー、貧血検査)、CT検査、あるいはMRI検査となると思います。
それと、婦人科へ行くのにまだ少し時間があるようでしたら、基礎体温を付けて持って行くことをお勧めします。 1周期のみでもキチンと付けてあれば医師の判断材料になるかと思います。 聞きたいこと、心配なことなどをメモして行くのも良いかもしれません。 まったくの取り越し苦労であれば、それはそれで喜ばしいことですね。では、お大事に!

 

Q8.
現在、妊娠7ヶ月(35歳、初産です)ですが、妊娠後子宮筋腫がみつかりました。 5×6センチの奨膜下筋腫です。2週間前に突然腹痛が起こり、病院で血液検査の結果、筋腫が変性したためであると診断され、 手術が必要かもしれないと言われました。その後約一週間激しい痛みが続きましたが、現在は痛みもありません。
医者は一 度、変性すると痛みが治まることはないと言っていましたが、今後、このまま痛むことなく、出産できるのか、 それとも、この状態は一時的なものなのか不安です。 また、出産の時に変性した筋腫が影響をあたえる可能性があるのでしょうか。 位置的に 自然分娩が可能であるといわれていましたが、帝王切開の方が安全でしょうか。
A8.
ご相談のメールを拝見致しました。ご出産を控えて、さぞ不安なお気持ちだろうとお察し致します。 ご相談の内容が非常に医学的で、たんぽぽのような自助グループでこういったご相談に応じるのは難しい。 という事で たんぽぽオンライン相談チーム内での意見が一致しました。 ホームページにもありますように、たんぽぽは患者による 自助グループであり、専門家の集団ではありません。 メールによる相談に際しても、会員が自分の経験や他の会員の体験談に基づいて回答を行っています。
今回のご相談は、我々、素人の集団で対応できる類のものではない。と思われます。どうかこの点をご理解下さい。
一人で抱え込んでしまっては、どんどん不安になってしまいますね。 やはり、ご自分の主治医に現在の疑問や不安をよくお話になり相談にのってもらうのがよろしいかと思います。 それとも、今の主治医に信頼が持てないとか、他の意見も 聞いてみたいという事であれば、 他の病院を受診してみるのも 良いかもしれません。
また、「バーチャルドクター公開医療相談」 http://www.genki.icc.ne.jp/ では、 インターネット上で医師が相談に応じているようなので、こういった場をお使いになるのも1案かと思います。 何も力になれずに大変申し訳なく思っています。どうぞ、お大事になさって下さい。 無事に赤ちゃんがお産まれになることを心からお祈りしております。

 

たんぽぽの活動

たんぽぽでは、子宮筋腫や内膜症、腺筋症などの婦人科疾患の診断を受けた方が、互いに支えあい、 励ましあうためのさまざまな場を提供しています。
全ての活動は会員によるボランティアです。遠方にお住まいの方や、家事や仕事で忙しい方でも参加できる機会を設けるよう努力していますので、 ただ受け身で情報を受け取るだけでなく、ぜひ積極的に活動にご参加ください。

たんぽぽ応援のカンパをお願いします

たんぽぽのような顔の見える関係を大切にするセルフヘルプの活動は、SNS等の普及によって会員数が減少する傾向がありますが、社会的にはとても意義のある活動だと考えています。ぜひ私たちの活動を応援する意味でカンパをしていただきたく、ご協力よろしくお願いします。

郵便口座番号:00270-8-76303

口座名:たんぽぽ

(通信欄にカンパとご記入ください)

★お知らせ★

たんぽぽでは、会員の方でも基本メールでのご相談は受けておりません。各地の例会(会員・非会員)、会員掲示板の書き込み(会員のみ)にご参加ください。

たんぽぽに携帯からお問い合わせいただく場合、返信はPCからいたしますのでメールが届かない場合があります。たんぽぽのメールアドレスを「受信可能設定」にしておいていただきますよう、よろしくお願いいたします。